春のうららの小さな音楽会

4月7日、悪天の予報が出されていた中、成田シニアアンサンブル青空は「春のうららの小さな音楽会」と銘打ったコンサートを開催いたしました。

団結成10周年の今年、ほぼ一年ぶりのコンサートは市の中心部から車で30分という大栄公民館プラザホールでした。例年は成田文化会館を会場としていましたが、長期の改修工事中の為使用できず初めて大栄公民館での開催となったのです。

 

昨年10月、成田シニアアンサンブル青空にとって大きな悲しい出来事がありました。団の発足から青空を熱心に指導してくださった成島弘先生が逝去されたのです。数週間前まで笑顔で指揮をされていたのに、あまりに突然なお別れでした。暖かくユーモア溢れるお人柄、青空をまるで自分の子供のように厳しくも大切に育ててくださった日々、そして成島先生の音楽への熱い想いはこれからも団員の心から消えることはありません。

 

4月、フルサイズのコンサートを開く事はできませんでしたが、小さいながらも演奏会を開催できたのは、成島先生が伝えてくださったお客様に音楽を届ける喜びを団員みんなが共有できていた為と思います。

 

また、青空最大の試練の中、団員でサックス奏者の魚路氏が指揮を引き継ぎ、練習を途切れる事なく継続できたことも大きい事でした。

 

「春のうららの小さな音楽会」はこれまでの青空とは違うプログラムとなりました。大正、昭和をメインに懐かしい曲を並べ、クラシック抜きという内容です。「京都の恋」にはじまり「みだれ髪」そして、ずいずいずっころばしなど童謡を交えた懐かしい曲のメドレー「あの頃聞いた歌」と進みました。演奏前、果たしてこのプログラムでお客様は喜んでくださるのか、失望して帰られないだろうかと不安が消えませんでしたが、演奏が進むにつれお客様が楽しんでくださっている様子が舞台からも感じられ安堵しました。

 

曲は「影を慕いて」、大正時代の歌をメドレーにした「大正ロマンチ歌」、そして昭和の時代双子ならではの美しいハーモニーで人気だったザ・ピーナツの「恋のフーガ」が続きます。しっとりとしたスローな曲が多い中アップテンポの曲は途端に会場を明るくしました。

 

プログラムは「また君に恋してる」、戦後の日本の憧れの地である銀座の歌を集めたメドレー「銀座の歌」と無事プログラム最後の曲まで演奏し終えました。客席からアンコールの拍手と「碧空」!の大きな声が聞こえ、青空の演奏会を何度も来てくださるお客様がいらっしゃることに感謝しながら、アンコールに用意した「港町一三番地」青空のテーマ曲「碧空」を演奏して閉会となりました。

 

団員の心のよりどころであった成島先生のいない演奏会、遠方の会場、そして雨と強風という予報という逆風だらけのコンサートは終了まで不安だらけでしたが、暖かいお客様に支えられ盛況に終わりました。

 

演奏会後、アンケートにはお客様が楽しんでくださった感想が並び、これから青空にとっての最大の励みとなりました。

 

最後にMCを担当した青空団員の優しい語り口の司会がお客様の心を掴んだ事を付け加えさせていただきます。

 

翌週からは早速次回の演奏会に向けて難曲の練習が始まります。

今後も青空は心を引き締めてまた一歩一歩、歩みを進めてまいります。

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