コーヒー ブレイク

 何事も初めがあり終わりがある。 その間にrest がある。 人生でも、一日の中でも、仕事でも、俗に言う一服である。

 

 ‘青空’では、朝九時から十二時の間にその一服がある。

 文字通りの休憩、次の準備、朝礼の報告や連絡事項の、追加や補足、個人情報の交換や思い思いの談笑などの時である。  又、いつも、Sさんがそっと用意して下さる、暖かいコーヒーに緊張していた気持がやすらぐ人も多い。 みじかいながら、人間の多彩な活動の断面の一コマが垣間見られ、改めて人間の美しさを感じるひと時でもある。

 

 昼食を前に、練習を閉じて解散する。それが並のシニアアンサンブルであろう。

 ‘青空‘には、その後がある。 その場で楽器ごとの演奏を楽しむ人たちもあるが、知っての通り、午後の練習の場が設けられている。

  本来、個人が勝手に残って練習する場であるが、毎回、指揮のN先生やUさんなどベテランの方々が、練習の補助と言うより、演奏の指導をして下さる。 午前中の‘青空‘以上に、勉強になり有難い場である。疲れもでる、気もめげそうになるが、明日に繋がるので貴重で大切な場である。それは、四時には終了になる。

 

 その後にコーヒー ブレイクならぬ、アフター コーヒーにある。

 毎回、終了後、Iさんが車で駅まで送って下さる。その途中に格好なコーヒー ショップがある。ゆっくりコーヒーと談話を楽しめる空間である。

 謂わば、親の居ないところで子供が羽根を伸ばす、と言うとその心情が近い。Iさんと、楽器のむづかしさや己れの拙さや、もどかしさを語りあう。ぼやきを聴いて貰うと、不思議に胸の中の疲れが空になり、代わりに頑張るエネルギーが入って来る。弱者の気力の注入の場になる。

 さらに、日頃から面倒見の良いIさんは、年齢の差を捨てて、お互いの出来事やら、思いやら、忌憚の無い話しに、華を咲かせくれる。これも練習の後の楽しいひと時になる。

 これはアフター コーヒーではあるが、来週の‘青空‘を考えると、一種のコーヒーブレイクである。

 小生には、‘青空‘に身を置かせて頂いている間は、コーヒー ブレイクは、貴重な欠かせないものである。

 

yutanpo