世界民謡めぐり ヨーロッパ編

さあ、10月6日が近くなり、練習にもそ・れ・な・りの熱がこもりつつ ..... 

 

 

ところで、コンサート最初の曲は「世界民謡めぐり ヨーロッパ編」と題した全7曲からなるメドレー。団内では一時、民謡なのかどうか疑う声もありました。ネットを検索するうち「世界の民謡・童謡」と題したホームページに各曲の説明があり、曲によっては民謡と言えるかどうか定かならずということのようで。

 

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[1. アニーローリー]

スコットランド民謡『アニーローリー』に登場するのは、マクスウェルトン家の長女Annie Laurie(アニーローリー)。1682年生まれの実在の人物で、そんな彼女の魅力に惹かれた男性の中に、フィンランド家出身の詩人ウイリアム・ダグラス(William Douglas of Fingland)がいた。

アニーローリーとダグラスはお互いに愛し合い、二人は将来を誓い合っていた。運が悪い事に、ローリーとダグラスの二人の父親は互いに対立するclan(クラン)に属していたため、二人の結婚が許されることは到底適わず、残されたダグラスは、愛するローリーのことが忘れられず、彼女への熱い思いを一遍の詩に託したという。ダグラスの思いは、スコットランド民謡「アニーローリー」として、後世に歌い継がれることとなった。

 

 

[2. ロンドンデリーの歌]

「ロンドンデリーの歌」とは「デリー地方の歌」という意味で、伝統的なアイルランド民謡。そのメロディーの美しさから、これまで100曲以上の異なる歌詞がつけられており、中でも『Danny Boy(ダニーボーイ)』が有名。

 

 

[3. ローレライ]

ドイツの作曲家フリードリヒ・ジルヒャー(Friedrich Silcher1789-1860)による1838年作曲のドイツ歌曲。

歌詞は、ドイツの著名な詩人ハインリッヒ・ハイネ(Christian Johann Heinrich Heine/1797-1856)による詩が用いられた。

ローレライ(Loreley)は、ライン川流域の町ザンクト・ゴアルスハウゼン近くにある、水面から130mほど突き出た岩山で、ライン川下りでも有名で、周辺にはフドウ畑や古城が点在し、ローレライの岩の上に登ることもできる。

 

ローレライとは、不実な恋人に絶望してライン川に身を投げた乙女で、水の精となった彼女の声は漁師を誘惑し、岩山を通りかかった舟を次々と遭難させていったという言い伝えもあり、ローレライの岩のあたりは、川幅が少し狭く流れも急になるため、昔から遭難する船が多かったという。

 

 

[4. 禁じられた遊び]

クラシックギターの名曲『愛のロマンス Romance』は、1952年のフランス映画「禁じられた遊び(Les Jeux Interdits)」テーマ曲として、ギター奏者Narciso Yepes(ナルシソ・イエペス)による演奏で世界的に有名になった。

『禁じられた遊び』は、言うまでもなくクラシックギター学習者にとっては定番中の定番曲。

 

『愛のロマンス』、または『禁じられた遊び』のルーツについては、ネットを検索すると「スペイン民謡」との解説がなされているのをよく見かける。一方で、あまりよく知られていない、とある人物が19世紀にアルゼンチンで発表したギター練習曲が原曲とする解説も少なくないようだ。近代に作曲されたギター練習曲がルーツである可能性が高いように思われる。この練習曲もある民謡からの影響が見られるが、それはスペイン民謡かどうかは正直疑問。

 

 

[5. オーソレミオ]

1898年に作曲されたカンツォーネ・ナポレターナ(ナポリ歌曲)。カプッロ作詞、ディ・カプア(1864-1917)作曲。ハバネラのリズムが特徴的。

ナポリで毎年9月に開催される「ピエディ・グロッタ歌謡祭」において、1898年の第2位に輝いた。

エルビスプレスリーによるカバー『It's now or never』は、世界中で1千万枚を超える大ヒットを記録した。

 

 

[6. シャローム]

日本では『シャロームの歌』または『シャロムの歌』として知られるイスラエル民謡(パレスチナ民謡)『Shalom Chaverim(シャローム・ハベリム)』。

「Shalom」というヘブライ語(の音訳)は「平和」を意味するが、この言葉は日常的な挨拶としても使われており、人と会った時に使えば「こんにちは」、別れるときに使えば「さようなら」といったように、同じ単語だが異なる場面で幅広く使われている。

 

 

[7. 王の行進]

『La Marche des Rois』は、フランス南部プロヴァンス地方に伝わるフランス民謡。日本語タイトルでは『王の行進』、『3人の王の行列』、『三人の王の行進』など様々な表記が見られる。

メロディは、歌劇『カルメン』で有名なフランスの音楽家ビゼー(Georges Bizet/1838-1875)による劇付随音楽『アルルの女』において、劇中で演奏される『前奏曲』および『ファランドール』の楽曲に『La Marche des Rois』のメロディが引用されている。

歌詞では、新約聖書に登場する「東方の三博士(三賢者・三賢人)」がテーマとされ、三博士はイエス・キリストの誕生時に来訪したと伝えられることから、『La Marche des Rois』は、キリスト誕生祭であるクリスマス向けのキャロルとして、今日でもクリスマスシーズンに歌われている。

 

 

さあ、練習 ..... がんばらねば