仮面舞踏会、ハンガリー舞曲第5番、間奏曲、闘牛士の歌、美しく青きドナウ、碧空、OLE GAPPA、Over The Rainbow、星に願いを、美空ひばりの世界
……最近みたドキュメンタリー番組で、興味深いものがありました。中国人で視覚障害を持つフルート奏者ウー・ジンは、スウェーデンで活動をしていますが、彼女の夢は、オーケストラの一員として、演奏することでした。オーケストラでハーモニーを奏でるためには、当然指揮者の動きに合わせなければなりません。そこで、指揮者をはじめとする音楽関係者、技術者等が協力をして、試行錯誤が繰り返されます。最終的には、指揮棒に小さな赤外線発信機が組み込まれ、舞台上の赤外線カメラがその動きを捉え、開発されたプログラムが瞬時に分析をして、ウー・ジンの演奏席の足の下に敷かれた板状のディバイスに信号として伝わり、彼女はそれを土踏まずの部分で感知し、演奏することになります。したがって、彼女は、靴ははけません。なんと、演奏曲は、「ハンガリー舞曲第5番」です。ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニーの演奏は、かなり速い速度です。しかも、テンポは大きく揺れます。途中、長いG. P.もあります。満員の聴衆の中で、見事に演じきったウー・ジンは、曲が終わると、フルートとともに両手を高々と掲げます。そして、舞台から退き、支援者と抱き合ったウー・ジンは、「1小節もミスしなかったわ」と、語ります。
……私たちの演奏会も、もうすぐです。「1小節しか間違えなかった」ぐらいのセリフを言って終わりたいですね。
(菅野)
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sugar&milk (日曜日, 30 4月 2017 22:35)
素敵なお話を載せていただき、ありがとうございます。
障害がありながら、本人の努力と周りのサポートで夢を叶えたフルート奏者のウー・ジンさん、これからもいろいろな曲に挑戦して前に進んでいくでしょうね。
応援したいです�
目が見えるのに指揮を見ていない私達は猛反省しなきゃ�